本日は、ベッドの「高さ」について、家庭用ベッドとホテルベッドの使い方の違い等も含め、少しみてみたいと思います。
最近、お客様がホテル仕様のベッドをご購入なされる際、「ベッドの高さは変更可能ですか?」というご質問を受けることがあります。
ホテルのベッドでは、通常、床からマットレス上面までは大体約50センチ程度というのが一般的です。
ホテルで「ベッドの高さ」とは?
ではここで、ホテルのベッドの使われ方の特徴をみてみましょう。
ホテルの客室というのは、自宅でいうと、ベッドルーム、兼、リビングルームという位置付けです。そのため、皆さんもホテルに宿泊された際、ベッドの上に腰掛けることって多くないですか? いきなりベッドの上に横になって寝るというよりも、まずはベッドの上に腰掛けたりしませんか ?
自宅では、寝室は寝室、リビングはリビングですので、腰掛けるのは基本的に椅子やソファで、ベッドの上に座って長時間過ごすということは少ないかもしれませんが、ホテルでは、客室の中に占める割合からいうと、ベッドが、そのかなりの部分を占めますので、ベッドが椅子やソファ代わりになることも多いのです。
また、通常、ホテル客室では、ベッドの前にテレビ画面が設置されていますよね。最近のテレビは、地上波だけでなく、衛星放送やCS放送、NETFLIXなんかも見れたりして、ホテルによっては、テレビ画面で、そのホテル館内の情報をチェックしたり、ホテル周辺の色々な観光情報などを見たり、あるいは、チェックアウト作業までテレビ画面で出来てしまう場合もありますよね。
すると、おのずと、ホテルでは、ベッドの上に腰掛けて座っている時間が長くなります。ベッドに腰掛けて、テレビの画面を操作することもあるでしょうし、ツインルームやトリプルルームなどですと、各自、ベッドの上に腰掛けて、話をしたり、軽食を食べたり、談笑することもありますよね。
さらに、ベッドの上で仕事をしたり、ルームサービスを注文して、ベッドの上で朝食や夜食をとるなんてこともありますよね・・・。
自宅のベッドとホテルのベッドの「高さ」の捉え方の違い
そのため、ホテルでは、ベッドの「高さ」というのは、寝るための「高さ」だけでなく、腰掛けて座るための「高さ」、くつろぐための「高さ」・・・も重要ということになります。自宅の場合は、ベッドの「高さ」というと、基本的に、寝る際に、ベッドの上に上がる時の「高さ」や、寝室インテリアとしての見栄えの「高さ」等が主に重視されますが、ホテルでは、少々事情が異なるのです。
ホテルのベッドは、床からマットレス上面まで大体約50センチ程度というケースが多く、デスクチェア(椅子)の一般的な座面の高さ(シートハイ)が約40センチ程度ですから、椅子よりも少し高めという感じです。
(海外のホテルでは、椅子もベッドも日本より高めのケースが多いです)
ご自宅の寝室にホテルベッドをご導入されるお客様が、ご高齢のお客様や、足のお悪いお客様などの場合、「ベッドの上に、上がりにくいので、低いベッドが希望・・・」と仰られる事例もありますし・・・
逆に、「寝室をスイートルームの様にゴージャスにしたいので、ベッドの高さが欲しい・・・」という事例や・・・
あるいは、ベッドの下をルンバなどのお掃除ロボットで機能的にお掃除したいので、ベッドの下の空間を確保したいと仰られる事例とか・・・
あるいは、「和室にベッドを置きたいので、全体的に、低い空間にしたい・・・」と仰られる事例など・・・
お客様のご状況によって、ご要望は、さまざまです。
ホテルのベッドを高くする方法
高級ホテル仕様のベッドの高さを変える方法は、実は、いくつかあるのですが、本日は、単純に、ベッドの脚部を変えることで、高くしたり低くしたりする方法について簡単にご説明したいと思います。
通常、ホテルのベッドの脚部は、ベッド一台に対して、固定脚 x 4個と、キャスター x 2個です。ベッドの頭側がキャスターとなり、日々、ベッドメイクの際、ベッドメイキングの担当者が、ベッドの足元を少し持ち上げて、キャスターを支点にして、少しベッドを動かしてからベッドメイクし易い様に設計されているためです。
通常、ホテルベッドの下部のボトム(土台)は、こんなボックス型の形状で、中にコイルが組み込まれています。
そして、底には、固定脚・キャスターが付いていて、固定脚・キャスターの高さは、70mm(7センチ)Hです。
これよりも少し高くするには、100mm(10センチH)の固定脚・キャスターを使います。
そうすると、当然ながら、3センチほど全体が高くなります。
たった3センチ?と思われるかもしれませんが、いつも寝たり座ったりしているベッドが3センチほど高くなると、あれ?と思う感じでわかるものです。
また、お掃除ロボットの業界で7割以上のシェアを誇るルンバの高さは約92mm(9.2センチ)H。ベッドの下が70mm(7センチ)Hであるのと、100mmH(10センチ)Hであるのでは、お掃除ロボット達にとっても異なってくるのです。
(床(カーペット等)の状況によっては10センチHでも通らない場合もありますのでご注意下さい)
ホテルのベッドの固定脚・キャスターは、素手で抜き差しできますので、交換も可能です。
(奥までしっかり入っている場合、抜きにくい場合があります。)
ホテルのベッドを低くする方法
それでは、逆に、ホテルベッドの高さを低くする方法についてご説明します。
思いきって、脚部(固定脚・キャスター)を外して「無し」にしてみます。
脚部が無くても大丈夫・・??と思われるかもしれませんが、実は、実際の大手ホテルの和洋室や、高級旅館の和モダンルームでも、実際に、ベッドの脚部を無しにして、全体を低くして使われている事例が多々あるのです。
通気性についてのご質問を受けることもあるのですが、ホテルベッド下部のボトム(ボックススプリングボトム)は、単なる箱ではなく、中にコイルが組み込まれていて(少しクッション性があり)、四方周囲は平織の布で覆われていますので、上のマットレスから受ける体圧は、ボトムの四方から抜ける構造になっていますので、通気性の問題も全くありません。
しいて言えば、ボトムと床の接地面に埃が溜まり易くなるため、少しこまめなお掃除が必要であることと、床がフローリング等、繊細な仕様の場合には、ボトムの下に何か簡単な充て布等を敷かれた方が良いという点です。
脚部が無くても、ボックススプリングボトムのクッション性や通気性は保たれますし、それによる、上のマットレスの業務用としての耐久性も、脚部がある場合と無い場合で変わることはありません。
マットレスの違い
もちろん、ベッドの「高さ」は、脚部やボトム(土台)だけでなく、当然ながら、上のマットレスの厚み(高さ)によって大きく変わります。大手ホテルの一般客室でこれまで最も多く採用されている「ポケット標準タイプ」や「ポケットハードタイプ」の場合は、マットレス表面の「ピローソフト仕様」の「片面仕様」か「両面仕様」か「無し」か、等の仕様によっても異なりますし、
スイートルーム仕様の「パーフェクトスイート」や「ライトブリーズピローソフトホテル」や「グランドプレミアムホテル」の場合は、さらに厚く、全体高は、70センチ程度に達する、とても高さのあるベッドとなります。
もし、ご希望の、ベッドの高さがおありでしたら、ご希望の高さによって、ご提案致しますので、お気軽にお問合せ下さい。
まとめ
マットレスが同じ種類・仕様であるという条件のもと、ベッド全体の高さを変える方法としては、上記の「脚部の高さを変える」方法と、脚部を無しにする方法と、実は、それ以外にもあるのですが、今回は、脚の部分に的を絞って簡単にご説明させて頂きました。
ご質問やお問合せは、「一流ホテルのベッド」サイトよりお気軽にどうぞ。
最後までご覧いただき有難うございました。
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◇ご参照 ホテル客室必須アイテム ;
ベッド ホテル シーツ ホテル ベッドカバー ホテル 枕 ホテル
ベッドスプレッド サータ 和室 ベッド ベッドスロー
大きいサイズ ベッド サータ ホテル マットレス
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